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スラバヤの旅 part2 -シドアルジョ- [トラベル(国内)]

ブロモからスラバヤへ戻る途中、シドアルジョ(Sidoarjo)へ。スラバヤから南に約15kmくらい。ブロモから約3時間で到着。
で、ここは、道路沿いにこんな堤防が続いてます。高さは15mくらいかと。

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堤防の向こうは、普通河か海でしょ。でも、ここは違うのです。
車を降りて堤防を登ると、こんな景色が一面に広がってます。

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これは、泥なのです!
インドネシア在住の方はご存じかと思いますが、いちおう説明。
この泥の下には、1.3万世帯の家(約4.5万人分の家)が沈んで、というか埋もれています。
きっかけは、2006年5月。悪名高い(主観)バクリー・グループ(インドネシアの大財閥。トップのバクリー氏は連立与党のゴルカル党首)傘下の天然ガス開発会社ラピンド・ブランタス社が天然ガスを試掘中、ガスと一緒に泥が噴き出したこと。その後ガスと泥の噴出は止まらず、今でも出続けているのです。これを止めるすべはない。数十年は出続けるだろうとも言われています。
暑い中、30分くらい堤防から泥の湖を眺めてましたが、遠くの方で、約1分おきぐらいに煙と共に泥が噴き出しては止まり、を繰り返していました。

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堆積している泥の量は推定約8千~1億m3(概算)。面積は約7万km2にもなります。
ガスと泥が噴出したのは、試掘方法に問題があり、ラピンド社の過失で人災だというのが一般論(だと思う)ですが、一応、自然災害、ということで裁判は決着しています。そんなわけないじゃん・・・ということで海外の専門家はもとより、地元住民も納得してません。ラピンド社は被災住民に補償金を払うことになっていますが(政府はインフラと周辺住民の移転を負担)、支払いは滞り、問題となっています。

堤防は何度もかさ上げされたようですが、すでに今の堤防の高さまで泥がきています。堤防の脇には幹線道路。大雨が降ったら普通に危ないです・・・

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もちろん被災者は大変・・・ですが、一方で、そこはたくましいインドネシア人。見に来る客(私もそうだけど)目当てで、駐車場を勝手に作って言い値で駐車料金を徴収したり、簡素な小屋(というか日陰)まで作って、オジェック(バイクタクシー)やらDVD売りやらが客引きしたりしてます。

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噴出も補償も先行きが全く読めません。
結構な大災害だと思いますが、意外と海外に知られてないかと。私もインドネシア赴任直前に教えてもらって知ったし。
実際見てみるとその甚大さが実感できました。
part3に続く。

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